九大の知と社会をつなぐー九州大学地域連携推進室

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第46回 「ウナギの産卵の謎に迫る!」〜大回遊の立役者は小さな頭の幼生〜

みんなと”ウナギの産卵の謎に迫る!”第46回サイエンスカフェ@ふくおかを開催いたしました!!

第46回ポスター

第46回のテーマは
「ウナギの産卵の謎に迫る!」〜大回遊の立役者は小さな頭の幼生〜
ウナギの産卵と成長過程について考えました!!

今回もBIZCOLIさんの優雅な空間をお借りしました!

みなさんお忙しい中お越しいただきました。

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!

今回の講師は、九州大学大学院 農学研究院の望岡 典隆 准教授!
ご自身の研究内容についてわかりやすく教えてくださいました。

望岡 典隆 准教授のプロフィール
高校1年の現代国語の教科書にその一部が掲載された「稚魚をもとめて」(岩波書店)に感動し、その日の下校時に購入、登下校の電車のなかで繰り返し読みました。この本に出会わなかったら水産に進んでなかったと思います。卒論研究でアナゴ、ハモ、ウナギ類の幼生の奇妙な形態にとりつかれ、長くて美しい魚の初期生活史の研究はライフワークとなりました。1cmに満たないニホンウナギの赤ちゃんを発見した時の興奮は昨日のことのように思い出されます。なお、前述の「稚魚をもとめて」の著者内田恵太郎博士は私が所属する研究室の初代教授です。

ニホンウナギははるか南の海で生まれたのちに、平たい形をしたレプトケパルスと呼ばれる特異な形態の仔魚(ポスター画像)となって海流に流されて東アジアにたどりつきます。その後、シラスウナギ、クロコと姿を変えて川を遡上したのちに、黄ウナギとなって5年から10数年成長し、やがて変態して銀ウナギとなり、再び産卵場に戻ります。ニホンウナギは長い間食され続け養殖も盛んに行われていますが、その産卵生態には未だに不明な点が数多く存在します。
大西洋では1920年代にはヨーロッパウナギのふ化後間もないレプトケパルスはすでに発見され、産卵場はサルガッソー海であることが明らかにされていましたが、太平洋に生息するニホンウナギの産卵場は長い間謎でした。1967年、ニホンウナギのレプトケパルスが台湾の南で初めて採捕されたことをきっかけにして、東京大学の研究船白鳳丸によるニホンウナギの産卵場所の本格的な探査が始まりました。実際に広い海に船を出して、決まった観測航路を進みつつ定期的に網を投げ、小さなウナギのレプトケパルスを探していくという地道な方法ですが、長い努力の末、1991年にいまだ発見されたことが無い1cm以下の小さいレプトケパルスの捕獲に成功し、ニホンウナギの産卵場はマリアナ西方海域にあることが明らかにされました。
日本人に長く愛されてきたウナギは、近年漁獲量が著しく減少し、2013年に絶滅危惧種に指定されました。うな丼を末永く楽しむには、資源管理の推進と生息環境の改善が必要です。

〜ウナギについて語らう〜

第2部の座談会でも質問が活発に飛び交い、大変盛り上がりました。
「オクトケパルスが変態するときに、どのようにして細くなるのか?」
「ウナギの個体数減少の理由は?」
「どれくらいの数の卵を産卵するか?」
など様々な質問が
終了時間いっぱいまで出ていました。

また、レプトケパルスの標本を持ってきてくださり、実際に目で見て観察することができました。

〜次回のサイエンスカフェは?〜

「原子炉の謎に迫る」
〜原子核の連鎖反応を達成する仕組み〜

九州大学大学院 工学研究院の藤本 望 教授を講師にお迎えして原子炉の謎に迫ります!

2017年6月23日(金) 19:00から
BIZCOLI 交流ラウンジにてお待ちしております!!

お申し込みはこちら

(堤)

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