九大の知と社会をつなぐー九州大学地域連携推進室

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第81回「新たなウイルスの謎に迫る!~ウイルスハンター、虫を追う~ 」

新たなウイルスの謎に迫る!
第81回サイエンスカフェ@ふくおかを開催いたしました。

第81回のサイエンスカフェのテーマは
「新たなウイルスの謎に迫る!」
~ウイルスハンター、虫を追う~

昨年から全世界で新型コロナウイルスが猛威を振るい、私たちの生活も大きく変わりました。
そんな中、今回はウイルスとウイルスが引き起こす感染症、ウイルスと虫の関係などについてお話しいただきました。

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、今回もBIZCOLIさんのZoomを用いての開催となりました。

今回の講師は
九州大学 農学研究院 資源生物科学部門 衛生昆虫学分野
藤田 龍介 准教授 です!

投手。右投げ右打ち。関西人18年、どさんこ14年、都民2年、静岡県民3年、九州男児3年というキャリアです。福岡市民となりましたが、博多・天神のことが全然わからないので福岡人を名乗ることに大きな抵抗を感じています。大学教員、ベンチャー企業顧問、草野球選手、トレーナー (ウマ娘) の4足のわらじで忙しい日々を過ごしています。

参加者、スタッフの皆様
最上段の右端が藤田 龍介 先生です。

ウイルスについて

ウイルスの大きさは染色体の20分の1ほどで電子顕微鏡を用いないと観測できないくらい小さく、種類は推計で2~10億種もありますが、その中で同定できているものは2万種しかありせん。つまり99.99%は未知のウイルスなのです。
またウイルスと聞くと人間に有害なものというイメージがありますが、実際のところ有害な物は1%程度であり、ほとんどは無害だそうです。

昆虫衛生学とは

顧みられない熱帯病と呼ばれる18の感染症のうち、虫が媒介する感染症の感染者数は全世界で年間7.5億人にも上り、全世界の10人に1人が感染していることになります。
このように人間に有害な影響を与える感染症の半分以上を虫が媒介しています。昆虫衛生学は、ウイルスを媒介する虫を研究し、理解深め、コントロールすることで人間の健康を守るという学問です。

日本でのデング熱の流行

2014年に70年ぶりに国内でデング熱が流行しました。感染者の行動調査から代々木公園付近で感染したと考えられ、実際に公園で蚊を捕獲して分析すると、デング熱のウイルスを持っていることが確認されました。その後は速やかに公園の封鎖、蚊の駆除などの対策が講じられ収束しましたが、それでも都内各地に広がりました。対策がもう少し遅れていたら爆発的に感染が広がっていたかもしれません。

ウイルスの進化と感染力

感染サイクルの中で変異を蓄積し、ウイルスの集団内で競争が起きると、感染力が強いものの割合が増えます。しかし必ず感染力の強いウイルスが増えていくかというとそうではありません。それはウイルスが広がる過程では放出されたウイルスの内、どのウイルスが新たな宿主に入るかという偶然による影響が大きく、弱いウイルスが強いウイルスより流行することもあります。

ウイルス感染症と気候変動

地球温暖化は感染症にも影響を及ぼしつつあります。ヒトスジシマカは1940~2010年の間に、栃木県から青森まで生息域が北上しており、それはつまりヒトスジシマカが媒介する感染症についても、流行する地域が拡大しているということを意味します。

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