九大の知と社会をつなぐー九州大学地域連携推進室

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【10/3開催】人社系協働研究・教育コモンズのオムニバスセッション「知の形成史#4」

 10月3日に人社系協働研究・教育コモンズのオムニバスセッション「知の形成史」を開催いたします。皆さまご参加いただきますよう、お願いいたします。

 どんな分野でもそうですが、「人文社会系」、もっと大きく「文系」としてくくられる学問の中にも、多様な方法と目標・関心を持つさまざまな研究領域が広がっています。しかし、それぞれの研究領域は、初めから現在の形で個別に独立して存在していたものではありませんでした。そこには少なからず、人々の知的好奇心に導かれながらも、時代の移ろいや、それにともなう社会の要求にも応答して分化してきた経緯があります。

 本シリーズでは、毎回人社系の先生をお呼びして、具体的な研究のお話をうかがいながら、いま一度それぞれの領域の「出来いできはじめ」を紐解きつつ、現在の学問が時代や社会に何を要求されているのか、そして何ができるのかを考えます。人社系の知の意味と意義を問いなおすことを通じて、協働研究の「コモンズ」醸成を目指します。

 第四回目は人文科学研究院から、川平敏文先生をお呼びして、近世文学についてお伺いしていきます。

雅俗論という視角—江戸文化のとらえ方—

 江戸文化といえば、歌舞伎や浮世絵、狂歌や川柳など、庶民的な〈俗〉文化を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし江戸時代には、能や文人画、漢詩や和歌など、伝統的な〈雅〉文化が、前者と同等あるいはそれ以上に、旺盛な生産力を持っていました。江戸文化を考えるとき、このように〈雅俗〉の両面からとらえるのが現代の主流ですが、そのような研究パラダイムは、いつ、どのような経緯で形成されたのでしょうか。まずは近代における江戸文化研究の歴史について、振り返ってみたいと思います。そのうえで、これまで私が取り組んできた「徒然草受容史」、いま取り組んでいる「近世随筆」プロジェクトについても、その一端をお話しします。

日 時2022年 10月 3日(月) 15:00~
講 演川平敏文(人文科学研究院教授(国文学))
聞き手
司 会
鷲崎俊太郎(九州大学経済学研究院准教授)
蛭沼芽衣(九州大学人文科学研究院助教)
ウェブサイトhttp://commons.kyushu-u.ac.jp/collaborative/events/event_15.html
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