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第45回「燃料電池で地球を救えるか!?〜アイデアとその実践〜」開催レポート

みんなと”燃料電池で地球を救えるか!?”第45回サイエンスカフェ@ふくおかを開催いたしました!!

第45回ポスター

第45回のテーマは
「燃料電池で地球を救えるか!?〜アイデアとその実践〜」
地球の未来を変える燃料電池について考えました!!

今回もBIZCOLIさんの優雅な空間をお借りしました!

寒い中多くの方にお越しいただきました。

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!

今回の講師は、九州大学 水素利用プロセス研究室の白鳥 祐介 准教授!
ご自身の研究内容についてわかりやすく教えてくださいました。

白鳥 祐介 准教授のプロフィール
東京都出身。学部・修士の時に金属の腐食について研究。金属が錆びることと燃料電池発電の原理は同じ!エネルギー変換に興味。⇒ 博士課程より燃料電池の研究に従事。 ⇒ 2年半のドイツ留学後、2005年九大に赴任。⇒ 燃料電池 材料に関する先端研究を行いつつ、2014年より、ベトナムとの国際協力プロジェクトを開始。趣味:酒場放浪。

私たちが日常で使うエネルギーの多くは化石燃料を源としています。化石燃料は数百万年の時間をかけて生成されるのに対し、そこからエネルギーを取り出すプロセスは一瞬です。そのため、化石燃料の埋蔵量は減少していく一方です。このように化石燃料に依存していくことには問題があるため、代わりのエネルギーとして再生可能エネルギーを利用していこうという取り組みが積極的に行われています。再生可能エネルギーを世界に広めていくためには、コストを控え、地域特有の自然エネルギーを活用していかなければなりません。

白鳥准教授はベトナムで主に活動されており、海老の養殖場に溜まるヘドロを燃料源として、エネルギーに変換する研究をなさっています。濃縮したヘドロにバガスを混ぜることにより、メタン菌によってバイオガスが発生し、それを燃料電池に供給することによって発電を行うという方法を用いています。ヘドロを濃縮する際に分離した水は水槽にもどし、バイオガスを発生させる際に生成する消化液は炭化装置で炭に変えて畑に戻すことで、エネルギーだけでなく、水と物質の循環もシステムの中に取り入れられています。

このプロジェクトの立ち上げるためにはベトナム政府や現地の方々への理解が必要不可欠です。プロジェクトを成功させるためにも、その地域の人が抱える問題を考慮することはもちろん、地域に密着した産業であり、より先進的・革新的であるシステムを考えていく必要があります。

〜次世代エネルギーについて語らう〜

第2部の座談会でも質問が活発に飛び交い、大変盛り上がりました。
「ベトナムでの活動と日本での活動に違いはあるか?」
「日本ではバイオマス発電はあまりおこなわれていないのか?」
「大規模に発電を行うような計画はあるのか?」
など様々な質問が
終了時間いっぱいまで出ていました。

〜次回のサイエンスカフェは?〜

「うなぎの産卵の謎に迫る」
〜大回遊の立役者は小さな頭の幼生〜

九州大学大学院 農学研究院の望岡 典隆 准教授を講師にお迎えしてうなぎの産卵の謎に迫ります!

2017年5月26日(金) 19:00から
BIZCOLI 交流ラウンジにてお待ちしております!!

お申し込みはこちら

(堤)

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