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九大発アジア学の実践と協働
2021.03.10イベント人社系協働研究コモンズ
3月10日に人社系協働研究・教育コモンズの第8回シンポジウム「九大発アジア学の実践と協働」を開催いたします。皆さまご参加いただきますよう、お願いいたします。
九州大学では、憲章の中で学術研究と教育の両面に渡る国際拠点をめざすことを謳っています。とりわけ、アジアとの密接な関係が重視され、2019年4月には新たな学問領域の構築を目的としてアジア・オセアニア研究教育機構が創設されました。私たち人社系協働研究コモンズでも、四つの活動指針の一つに「アジアに開かれた九州」を掲げています。次年度には、「『プラットホーム』としての島」と題する国際シンポジウムも準備しています。今回のシンポジウムでは、これらに関連し、九州大学におけるアジア関連の研究を九大発アジア学と総称し、九州大学とアジアとの向き合い方について議論することにします。
現在、私たちをとりまく社会は、グローバリゼーションの進展とさらなる情報化の波をうけ、人々と社会、地域や国家との関係性のあり方や考え方が、大きく変化しつつあります。たとえば、従来の圏域を跨ぎ超した活動が盛んとなり、オンラインによるバーチャルな世界が現実に寄り添う光景が日常化する中で、国家間や国境、地域間の境界は希薄化し、人々は多様であることに価値を見出し、個々のアイデンティティも重層化しています。このような現況は、私たちのアジアとの向き合い方に対してもさまざまな課題を投げかけています。
九州は、古くよりアジアの文化を受け入れる窓口として、また日本からアジアに向かうゲートウェイとして機能してきた歴史があります。過去の時空に広がる九州という場のもつ役割や機能、アジアと九州とのあいだの多様な関係性の事例は、今後も有効な視点や共生のための知恵を提供します。しかしながら、たんに距離的に近いという地勢的条件のみが九州大学のアジアとの関係性にプライオリティーを与えるものではありません。自他共に多様であることを前提とする今日的な観点に立てば、九州大学のこれまでのアジアへのまなざし自体が、議論の対象とされることもあるでしょう。
九州大学は、アジアと関連する研究や教育を実践している教員に恵まれています。このシンポジウムでは、人社系の学問分野からこれらの教員に登壇していただき、さまざまな実践を支える先進的思考を共有することにします。相互の研究関心を束ねていく議論をとおして、九州大学のアジアとの向き合い方や大学としての戦略に新たな道筋を見出し、九大発アジア学の可能性を探っていくことにします。
日 時 | 2021年 3月10日(水) 13:30~17:00 |
登壇者 | ●人文科学研究院 シュヴァイツァー アントン 教授(美術史・建築史) 辻田 淳一郎 准教授(考古学) 井口千雪 講師(中国文学) ●人間環境学研究院 箕浦永子 助教(都市史、東洋建築史) 宮本 聡 助教(教育人類学) 陳 思聡 准教授(シティズンシップ教育) ●法学研究院 西英昭 教授(中国法・東洋法制史) 中島琢磨 教授(政治史) 小島立 教授(知的財産法・文化政策・科学技術イノベーション政策) ●経済学研究院 清水一史 教授(世界経済) 藤井秀道 准教授(日本経済論) |
司 会 | 岡幸江(人間環境学研究院) 国分航士(人文科学研究院) |
開催報告 | http://commons.kyushu-u.ac.jp/collaborative/events/event_8.html |