「ビッグサイエンスを通じて見えた社会共創の重要性」

　私の専門分野は、最先端の粒子加速器を使った素粒子物理学の実験的研究です。最先端の粒子加速器は非常に巨額の費用（数千億円）を要するいわゆるビッグサイエンスであるため、とりわけ説明責任が求められる分野でした。

　私自身は、2011年に九州大学に着任以降、天神地区でサイエンスカフェをおよそ月一回の頻度で開催してきました。それらの経験を通じて社会共創の必要性・重要性を認識し、2020年には学内の社会連携推進室に、新たに科学コミュニケーション推進グループを立ち上げるに至りました。

　セミナーでは九州大学における社会共創の現状や課題について共有します。このプレゼンテーションが大学内の様々な立場の皆さんへ、大学の社会共創のあり方を考えるきっかけになれば幸いです。