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第100回「目の大切さ」~視力が低下する病気とその治療~開催レポート

 2024年3月15日(金)、記念すべき第100回目となるサイエンスカフェ@ふくおかが開催されました。
今回はBIZCOLIさんのお力を借りて、対面参加とオンライン参加のハイブリッドでおこなわれました。

会場がお祝いムードに包まれる中、九州大学総長の石橋達朗先生が講師として登壇されました。

講演に先立ち、「Kyushu Uiniversity VISION 2030」で掲げる「社会共創」の実現に向けて、シチズンサイエンスを促進するため、サイエンスカフェ等の科学コミュニケーション活動を通じて大学と社会の新しい関係づくりを進めているといったお話がありました。

その後の講演では、専門の眼科学について「目の大切さ~視力が低下する病気とその治療~」と題して、目のしくみにはじまり、目の病気として代表的な「白内障」「緑内障」「網膜色素変性」「加齢黄斑変性」を例に挙げて、原因や症状、治療方法などを説明していただきました。

 国内外の患者数の状況や、実際の見え方の説明、また医学研究院教授として取り組まれた研究内容や啓発活動などについて、図や画像を用いて一般の参加者にもとても分かりやすい言葉で説明がなされました。

また、説明の途中で目の手術映像が流れ、会場内に様々な反応の声があがる場面もありました。

説明の最後には「アイフレイル」(加齢による目の機能低下)という言葉について紹介され、人生100年時代、アイフレイルを防ぐためにも眼科の定期的な検診が重要と力強く述べられました。

ずっと一緒に頑張ってきた目の健康を振り返り、目の健康寿命を延ばすことで、これからも快適な見え方を維持していきたいですね。

約40分の講演後には、質疑応答が行われました。今回は、TEMDEC(九州大学病院国際医療部アジア遠隔医療開発センター)の技術協力のもと、会場とオンラインの両方から質問を受け付けました。「失った視力を取り戻すことはできるか」といった未来の可能性を問うものから、「目の手術はドキドキしないの?」「ルテインは効果あるの?」「ブルーライトめがねの効果は?」「幼いころからPC・スマホは目によくないの?」といった日常の疑問に関するものまで、様々な質問に気さくに答えていただきました。

最後に、「シチズンサイエンスについて今後期待することは?」との質問に対し、石橋先生は「昔は大学というと、敷居が高いイメージがあったが、これからは大学の『知」を地域や市民へ発信・共有し、貢献していくことが重要」とおっしゃっていました。石橋先生の知見と機知、ユーモアが溢れる1時間のお話はあっという間でした。

2012年にはじまり、10年以上も続いているサイエンスカフェ@ふくおか。ひとえに参加される方々、協力してくださる先生方のおかげで第100回を迎えられたと感じるひとときでした。
第101回以降も引き続き、みなさまに愛され、魅力ある内容をお届けできるよう精進してまいります!

今後の情報については社会連携推進室HPにてお知らせいたします。
皆様のご参加をお待ちしております。

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