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【12/8開催・参加者募集】令和6年度九州大学公開講座「ジェンダードイノベーション ~知識生産・技術開発のグローバルスタンダード~」
―性差があることを意識することの大切さ ―
この冬、「ジェンダードイノベーション ~知識生産・技術開発のグローバルスタンダード」と題した公開講座を開催いたします。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

皆さんは「ジェンダード・イノベーション(GI)」という、性差の視点を取り入れた概念をご存知でしょうか。
ジェンダード・イノベーションとは、科学技術や研究の分野でジェンダーの視点を積極的に取り入れることで、
従来の研究開発では見落とされていた課題を発見したり、新しい解決策を見つけたりすることを目指すアプローチです。
我が国でもその重要性が認識され、様々な分野での活用が進んでいます。
九州大学VISION2030でも掲げている ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンは重要なテーマであります。
理工系分野における女性の活躍が促進されることにより、より多くの視点や発想を取り入れた研究・教育、
そして産学官連携へ展開が期待されます。
本講座では、各分野のトップランナーを招き、性差を意識した発想の重要性や、
大学・産業界がどのように変革すべきかを、一般市民の皆様と一緒に考え、議論します。
性差の視点が欠けることで、社会にどのような影響が生じるのか、一緒に考えてみませんか?
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
◆開催概要◆
日 時 | 2024年12月8日(日) 13:30~16:30 (13:00~開場) |
会 場 | 九州大学医学部百年講堂 大ホール(福岡市東区馬出3丁目1-1)【MAP】【アクセス】 |
参 加 費 | 無料 |
定 員 | 先着200名 ※申込期間 11/8(金)~12/6(金)まで |
対 象 | 一般の方、大学教職員・学生、教育関係者、企業関係者 |
プログラム | 13:30 開会 13:35~ 講演 15:30~ パネルディスカッション モデレーター:田上 健一(九州大学芸術工学研究院 教授) 16:30 閉会 |
◆講演概要◆
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「海外と日本におけるジェンダード・イノベーションの展開」
佐々木 成江 氏
横浜国立大学 客員教授 / 学長特任補佐(ジェンダード・イノベーション担当)、
東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 特任准教授
ジェンダード・イノベーションとは、性差に基づくという意味の「ジェンダード」と技術革新や知的創造を意味する「イノベーション」を組み合わせた造語です。科学技術分野における研究や開発では、男性が研究や開発の対象や基準となることが多いですが、性差を考慮することで新たな発見やイノベーションが創出されます。
本講演では、具体的な実例を挙げながらジェンダード・イノベーションとはなにか、また海外と日本での取り組み状況などについて紹介し、ジェンダード・イノベーションが拓く未来について考えます。
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「ジェンダード・イノベーションのためのデータサイエンスと情報可視化」
伊藤 貴之 氏 お茶の水女子大学 共創工学部文化情報工学科/理学部情報科学科 教授
ジェンダード・イノベーションにおいてデータ分析はその意思決定と効果検証を支える重要な工程です。さらに、そのデータ分析結果を理解するためには、分析結果を効果的に画面表示する情報可視化が効果的です。
本講演ではまず、ジェンダード・イノベーションのためのデータ分析と情報可視化について概論を紹介します。続いて、具体的な事例として、AIによる映画推薦システムがもたらす男女間のバイアスと、空調の温感に関する男女差の分析結果を紹介します。

「ジェンダード・イノベーションに向けた科学技術人材の育成」
河野 銀子 九州大学 男女共同参画推進室 教授
欧米では、ジェンダード・イノベーションが日本より受容されやすい土壌があるように思われます。1970~80年代から続けられている初等中等教育段階での取組みや、最近取り組みが始まった大学の教育内容や方法の再検討、また、研究開発機関等における「冷たい環境」の改善等々の実践が常に試みられているからです。
本講演では主として欧米の教育の場での実践を紹介しつつ、日本のジェンダード・イノベーションの実装や普及に向けた人材育成について、教育社会学的な視点から検討と提案を行います。
◆お問合せ◆
九州大学社会連携推進室(企画部社会共創課内)
E-mail:kisyrenkei ★jimu.kyushu-u.ac.jp(★を@にかえてご連絡ください)