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第106回サイエンスカフェ@ふくおか「縄文文化の多様性とその背景に迫る!」~なぜ縄文文化は“東高西低”に見えるのか?~

2025年3月28日(金)第106回となるサイエンスカフェ@ふくおかを開催しました!
今回の内容は考古学!BIZCOLIの素敵な空間をお借りし、今回は初めて来ていただく方も多く、たくさんの方々にご参加いただきました!

講師のご紹介
福永 将大 助教 九州大学 総合研究博物館
福岡県福岡市生まれ。
小学生のときに公園で黒曜石を拾ったのがきっかけで、考古学者を夢見ることに。
日本はもちろん、モンゴル・イギリス・中国・ロシアで発掘調査をしてきました。
前職の九州大学埋蔵文化財調査室では、箱崎キャンパス
跡地の発掘調査を担当。
最近は縄文時代だけでなく、元寇防塁をはじめ、鎌倉時代~江戸時代の調査研究もしています。
趣味は、ミステリードラマ鑑賞。

今回は「縄文文化の多様性とその背景に迫る!」~なぜ縄文文化は“東高西低”に見えるのか?~と題してお話いただきました!

【第一部】
まずは、先生が所属されている九州大学総合研究博物館についてのお話から。
みなさんご存じですか?九州大学箱崎キャンパスは移転し跡地となっていますが、一部は”箱崎サテライト”という名称で残っています!ここにあるのが”九州大学総合研究博物館”です。
昆虫標本や化石を含む地学標本は世界的にみても規模の大きなコレクションを有しています!
また、古人骨も3,500体以上所蔵されており、生きている人よりも死んでいる人が多い博物館とご紹介され、会場に笑いが起こっていました☆

九州大学では、弥生時代の研究が先導して行われてきており、文化の研究だけでなく、人(古人骨)の研究と合わせた学際的な研究が古くから行われてきました。

本題に入り、考古学とは?というお話。
考古学とは昔の人たちが残した「モノ」を研究して、人々の過去を明らかにする。という学問です。
「モノ」=発掘された土器・鏡・遺跡・遺構 こういったものを研究して明らかにしていくのだそうです。
九州・福岡では弥生時代、古墳時代についてクローズアップされることが多く、縄文時代が取り上げられることは少ないのだそうです。でも、縄文時代はとても面白く興味深いことが多い時代です!と福永先生。


お話の序盤ですが、参加者からの質問が飛び交っておりました!講師との距離が近く、質問しやすい雰囲気でお話を聞けるのが”サイエンスカフェ@ふくおか”の良いところです!
それにしても、質問が次々と!!徐々に熱を帯びていく会場でした。

近畿地方あたりを境に、日本の西と東では縄文人の生活の違い、文化の違いがみられます。
東日本の方が一見、一歩先を行っているような印象を受けていましたが、実は生活・文化の違いがわかってくると「へ~。なるほど!そういうことなんだ!!」と腑に落ちる様な考えに至りました。
なにがどう違うのか?!それを知るのは・・・参加者の特権です♪

【第二部】
座談会形式に席の配置を変え、先生とのお話を中心とした時間になります。
第一部でも沢山の質問があり、時間を押し気味で第二部へ。ここでも福永先生への質問が次々と!
ご参加いただいた皆様も、それぞれに考えをお持ちで、考古学がお好きなんだということが伝わってきました。福永先生はお一人お一人の様々な質問に丁寧にお答えくださいました。

第二部も時間が来てしまいお開きとなりましたが、ご参加いただいた皆様にはご満足いただけた様子でした!今回のファシリテーターの岸村先生も、考古学への関心が高く、以前、縄文土器を焼いて作ったことがあったそう!今回を楽しみにされていた参加者のお一人だった様です☆

本当に時間が足りない!と感じる今回。限られた時間の中でしたが、縄文時代に思いを馳せながら、興味深いお話を聞くことができました!
福永先生、貴重なお時間をありがとうございました!

次回の「サイエンスカフェ@ふくおか」のお知らせ 
次回は、5月30日(金)19時よりBIZCOLIさんの交流ラウンジにて対面で開催されます。
講師に、九州大学応用力学研究所・附属大気海洋環境研究センター 道端 拓朗 先生をお迎えします!
皆様のご参加をお待ちしております!

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